
頭痛
GROUP
幅広いサブスペシャルティ領域のグループがあります。
各専門領域のスペシャリストと
安全かつ高度できめ細かい医療を提供しています。


頭痛


主な対象疾患
片頭痛などの一次性頭痛を中心に小児ではまれな群発頭痛、片麻痺性片頭痛、再発性有痛性眼筋麻痺性ニューロパチーなど特殊な頭痛関連疾患にも対応しています。
この診療グループの強みや特徴
- 小児科を専門とする頭痛専門医は全国に17名おり、そのうち4名が当科に在籍しています(2024年10月1日現在、日本頭痛学会ホームページより)。
- 片頭痛に対する新規治療薬の治験を実施しており、最先端の治療と研究を行っています。
- 大学病院の多職種連携の強みを生かし、子どもの心専門医や臨床心理士と連携し、多角的なアプローチが可能です。
- 外来治療の効果が乏しい場合、入院における精密検査や行動療法を提供しています。
患者さんに対して心掛けているケアやサポート
頭痛に関する情報提供とテーラーメイド治療を行っています。
頭痛の誘因や困りごとは一人ひとり異なります。問診票、頭痛ダイアリー、片頭痛アプリ、睡眠表などを活用し、個々に最適な治療法を見つけることを目指しています。
また、小児・思春期という未成年の患者さんと接するという特性上、患児ご本人と保護者の双方に寄り添う姿勢を心がけています。
現在行っている研究プロジェクト
- 心理社会的関与を包括した小児・思春期慢性頭痛の診断アルゴリズムの開発
- 頭痛アプリの開発
- 片頭痛のバイオマーカー研究
- 鎮痛薬の有効性を調査する研究
- 日本頭痛学会とファイザー合同の公募型医学教育プロジェクト など
この研究を通して目指していること
頭痛の治療法の改善、新しい診断技術の開発、頭痛専門医ではない医師の頭痛診療技術の向上を目指しています。
共同研究
AMED、厚労省科研費の支援の下、埼玉医科大学と脳脊髄液の産生変化マーカーの資料となり得る脳型トランスフェリンについて共同研究しています。また、小児頭痛の生活指標度についての全国調査をWHO関連団体であるLifting the Burdenとの共同研究も計画しております。
教育の中で特に強調しているポイント
小児の頭痛の病歴の取り方、診察方法、鑑別疾患など。コメディカルとの連携。
今後の教育活動
日本小児科学会や日本小児神経学会、日本頭痛学会、日本神経学会HMSJ (Headache Master School Japan)は、日本頭痛学会の教育プログラムなど、様々な学会や研究会にて小児頭痛に関しての講演会や教育講演を行っており、今後も継続して行う予定です。
診療グループで働く医師のキャリアパス
頭痛専門医取得に向けて、参加推奨される学会や勉強会・セミナーなどの情報を共有し、症例レポート作成の指導、研究や学会発表・論文作成において指導を行っています。
新人医師やスタッフに対して提供している支援や指導
頭痛診療オンラインレクチャー、学会での発表や論文作成などの支援や指導を行っています。
キャリアを進める上で、この診療グループで学べること
頭痛専門医の取得を目指すことで、小児頭痛の診療だけでなく、成人の頭痛に関してや、頭痛をきたす疾患を広く学ぶことができます。また、頭痛の診療において、心身相関に関しての配慮も必要不可欠であるため、心身症に関しても学ぶことができます。
片頭痛の日常生活への支障度は高く,悪性腫瘍・リウマチ性疾患とほぼ同等の支障度という報告もあります。また、頭痛による経済的損失が日本においても年間3600億~2兆3000億生じていると言われています。そのような片頭痛の診療医の増員は成人においても急務ですが、小児の頭痛診療医はさらに不足してるのが現状です。
当科の小児頭痛外来も、予約枠があっという間に埋まってしまいます。
頭痛で苦しむ子どもたちが、元気に楽しく毎日過ごせるようになるために、一緒に小児頭痛診療に携わってくださる先生方を募集しております。

子どもの頭痛は社会の生産性や幸福度にも直結し、小さな肩にのしかかる痛みは想像以上に重いものです。
新規治療薬やICTの活用など、アイデアを共有すれば必ず道は開けます。
未来ある子どもたちの笑顔のために、一緒に小児の頭痛診療に取り組んでみませんか?
